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色の選び方 カラーコーディネート
人間が認識できる色数は数百万~1千万程度と言われていて、日々さまざまな色に囲まれて生活しています。
色によっては安らぎや興奮を感じたり、食欲や仕事の能率が変わるなど人間の感情までが動かれるほど重要なものです。
秩序のない色によって塗られた建物などを見ると本当にかわいそうな気持ちになります。
又色は建物だけではなく日々の服装のコーディネートや化粧の際にも役立つので、色の持つ意味を少し知っておいて下さい。
色の表現方法 (塗料の色はこれで表されます)
明度 明るい暗いの度合い 白いか黒いかで判断
彩度 鮮やかさの度合い 原色からどれだけ濁っているかで判断
色相 赤、黄、緑、青、紫からなる色の輪で出来る色み
トーン配列
色の持つイメージを体系化してそれによって色のもつイメージを統一させる
色の持つイメージ
○ 寒色、暖色
青色系は冷たく感じ、赤色系は暖かく感じる (一般に男性、女性の色ともされている)
○ 軽快色、重厚色
明度が高い色(白い色)は軽く軟らかく、明度が低い色(黒い色)は重く硬く感じる
○ 派手、地味
鮮やかな色は派手に強く、濁った色は地味に弱く感じる
○ 興奮、沈静
一般に暖色、派手、白い色は興奮し、寒色、地味、黒い色は落ち着く
外壁などの色決めをする場合
塗替え工事が決まれば、次は塗装する所の色決めです。
服装などと違い、一度塗ればなかなか変えられない建物の色だけに慎重に
選ぶことが必要です。
ただいろいろな色を見てしまい一度迷いだすと、なかなか決まらないことも
良くある話です。
ここで外壁などの色決めの流れを説明します。
1 見本帳などから選ぶ
日本塗装工業会 塗料標準色見本
色数が多いのでバリエーションが多くアクセントなどのカラーにも対応できる
各社塗料メーカー色見本
特にメーカーカタログは一般の外壁に合う色がチョイスされている
短所 (どちらも見本が小さいのでイメージしにくい)
2 見本板を作成してその中から選ぶ
A4サイズやそれ以上のサンプルをメーカー等に作成してもらい
壁に当てて見比べる方法です。
実際の塗料の見本であればイメージがしやすいです。
短所 (サンプルの大きさに限度がある、サンプルの数がある程度限られる、見本が出来るまでに時間が掛かる)
3 近所の建物の色から選ぶ
自宅周辺や住宅街を歩いて気に入ったお家の色を参考にする方法です。
実際の住宅に塗られているものを見るので全体イメージが分かりやすいです。
短所 (壁の下地や素材が違えば違って見えることがある、建物が違うので印象が変わる)
4 カラーシミュレーションを使う
施工店やメーカーや等のHPにあるカラーシミュレーションを利用するか、
施工店が持っているシミュレーションソフトで、写真を撮影して加工印刷してもらうと思い切った色変えの場合、色々試す事が出来ます。
短所 (施工店が持っていないと出来ない、印刷の色と実物がずれることが多いので参考程度にしかならない)
注意点
① 色決めの際は、実際に外へ出て天候や方位、時間帯によって太陽光が違うことを確認して、色の見え方に注意して決めて下さい。
② 外壁など広い面積に塗った場合は、見本を見ている時より薄く又派手に感じる傾向が
あるのでイメージよりも1~2段階落ち着いた濃い目の色を選ばれた方が良いでしょう。
また色の濃い薄いの判断は手の甲の色(自然界の丁度中間の色目)が基準になります。
③ 今までの壁の塗料から仕上げ材料が変える際は特に注意して下さい。
表面の模様や艶(光沢)が変わるときは同じ色目でも違う色に見えます。
④ 大きな場面(外壁や屋根)から先に決めていき、それに合わせて細かい部分を決めて
いくようにして下さい。
⑤ 住宅などでは色数が増え過ぎると落ち着きがなくなるので多くても3~4色の
範囲に抑えましょう。
⑥ 明彩色(派手な色目)を使う時は、広い面積に使用せずアクセントに使うとすっきり
します。又広い面積に使う時はトーンを下げる(地味目に)ようにした方が落ち着きます。
⑦ 周辺の町並みの色を見て、全く同じ色や派手すぎる色にならないように
気を付けましょう。
⑧ 色の持つイメージを使い、ウォームトーンとクールトーンを混在させないように使うとまとまりが出ます。
ウォームトーン
春や秋の色にたとえられ、やわらかい色目で落ち着いた色調
黄色を帯びた色目 パステルカラーやナチュラル、和風の色
クールトーン
夏や冬の色にたとえられ、はっきりした色目で主張の強い色
青みを帯びた色目 ビビットカラーやエレガント、洋風の色、モノトーン
又昔から地球にあるアースカラー(土のベージュや岩の白、グレー、黒、木の茶色など)は一番落ち着いて見えるのでどの建物にも合い、安定感が出ます。
色で迷ったときはこの色合いが長く見ても飽きが来ずに落ち着きます。